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キルギスツーリングの基礎知識: 行き方

現在の所、日本からキルギスへの直行便はない。地球の歩き方「中央アジア サマルカンドとシルクロードの国々」で調べた所、中国経由等、いくつかのルートが提示されていたが、いまいち良くわからない。

そこで中央アジア方面に詳しく、大阪に支店がある西遊旅行さんに相談(5月上旬)。すると、「韓国の仁川(インチョン)空港経由でカザフスタンのアルマティ(アルマトイ)に飛び、そこから陸路でビシュケク(キルギスの首都)に移動」というルートを提案された。アルマティとビシュケクの距離は230km程であり、地元民・旅行者の往来も多く、西遊旅行さんのキルギスツアーでもこのルートを良く使うとのこと。更に、バイクでも問題ないだろうとのこと。

で、レンタルバイク屋にも確認した所、同じく「バイクでのカザフ - キルギスの国境越えは全く問題ない」とのことだったので、少しチャレンジングであるが、アルマティでバイクをレンタルしてバイクで国境超えすることにした。

移動ができるだけ週末になるようお願いして、アシアナ航空の以下の便に決定。
往路
8/04(金)  OZ111  関空 10:50発 → 仁川 12:40着
8/04(金)  OZ577  仁川 18:10発 → アルマティ 21:55着

復路
8/11(金)  OZ578  アルマティ 23:10発 → 仁川 07:50(8/12・土)着 
8/12(土)  OZ114  仁川 14:05発        →関空 15:50着
往路・復路とも仁川空港での待ち時間が長いが、仁川空港には無料Wi-Fi、無料シャワー、足を延ばせる大きなイス等が用意されたTRANSIT AREAという場所があり、長時間の滞在も全く苦にならなかった。

復路が23時と遅い便なので、バイクの返却は帰国当日の午後3〜4時くらいでもOK。

8月は関空~仁川の便が非常に混むということで、5月中旬に航空券を手配。航空券代146,000円に空港使用料、サーチャージ、発券手数料等の諸経費が加わって合計 165,000円。あと、今回は預け入れ荷物が2つだったため、行き・帰りとも超過料金110US$をチェックイン時に支払った。
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キルギスツーリングの基礎知識: 治安

2017年8月1日現在で、外務省の海外安全ホームページによるとキルギスの危険情報は以下の通り。
20170905キルギス危険情報

今回私がツーリングしたのは、
  • ビシュケク
  • ナリン州
  • イシク・クル州
で、危険度はいずれも「レベル1:十分注意してください。」。

実際の所、全く問題なかった。

カザフ、キルギスとも日本人によく似た人が多いので、平服で歩いている分にはぱっと見で外国人旅行客だと思われることはまずない(現地の一般人や国境警備の人に「どこからきたの?カザフ?タジク?ウズベク?と聞かれたくらい^^;」)。今回私は街中を観光するとかは全くしなかったが、買い物や食事のためビシュケクやアルマティを歩き回った限りでは身の危険を感じることはなかった。ビシュケクでは日が沈んで結構暗くなった街中を子供連れの女性が歩いていたりもした。

バイクに関して言えば、
  • 街中でバイクから長時間離れるのは避る(「Long Way Round」でカメラマンのクラウディオがシベリア手前の集落で、買い物(昼食?)中に荷物の盗難にあっている)。Charyn Canyonでどうしてもバイクに荷物を置いて長時間離れなければならなかった時は、荷物を packsafe(防犯用の金属網) で包んでおいた。
  • 昼食時等はバイクが目に入る場所に座る
  • 宿は敷地内にバイクを駐車できるところを選ぶ
といった注意を払った。

気にしたらきりがないが、通常の海外旅行と同様に注意していれば基本的には問題ない。

あと、キルギス、カザフスタンの人々(一般の人だけでなく、空港の入国審査・国境のパスポートコントロールの職員、警備兵なんかも)はかなり好意的に接してくれた。

キルギスツーリングの基礎知識: 言葉

キルギス、カザフとも、基本的には英語は通じないと思った方が良い。宿のホストといった、旅行者を相手にしている人であっても英語が通じず、途方に暮れることが何回かあった(まぁ日本を旅行する外国人と同じような感じか)。

キルギス、カザフとも旧ソ連圏なので、ロシア語が事実上の標準語だ(キルギス語、カザフ語も存在する)。私が以前から知っていたロシア語の単語は
  • スパシーボ(ありがとう)
  • ダスピターニャ(さようなら)
  • ハラショー (素晴らしい)
  • ウラー(万歳)
  • ダー(はい)
  • 二エット(いいえ)
だけ。旅行直前に
  • ズドラーストヴィチェ (こんにちは)
を新たに覚えた。

あと、キリル文字(ロシア語で使われる、一部アルファベットが反転したような文字)の読み方も覚えた。地名を読むためにもこれは必須(あとキリル文字を英語のアルファベットに置き換えると意味が分かる単語も少なくない(例: кафе -> kafe (カフェ))。

流石にこれだけのロシア語の知識で旅するのは著しく大変だった。キルギス、カザフの人とも好意的に接してくれるので辛うじてなんとかなったが、ツーリング最初の3日間は言葉以外にも色々問題があり、精神的にかなりきつかった。

とりあえず今回無事ツーリングを終えて色々経験したので、次回はロシア語のレベルが今回と同程度でもまぁなんとかなると思う(ので、次回もロシア語の勉強をしそうにない^^;)。

キルギスツーリングの基礎知識: レンタルバイク

Kyrgyzstan motorcycle rental」でググると幾つかレンタルバイク屋がHITする。

1. http://www.silkoffroad.kz/renta/ (Suzuki DRZ400S, DR650SE, BMW F800GFS)
2. https://www.rentalmotorbike.com/motorbike-rental-chuy (KTM 690Enduro R, YAMAHA 660XT, 660Tenere)
3. https://silkroadexplore.com/car-rental-in-kyrgyzstan/ ( KTM 690Enduro R, YAMAHA WR450F, KAWASAKI KX 250)
4. http://adventurerent.kg/motorcycle/(?)

今回私は 1.の SilkOffRoad Motorcycle Travel Club で DRZ400S をレンタル。SilkOffRoad Motorcycleを選んだのは、
  • キルギス(ビシュケク)、カザフ(アルマティ)のどちらでもレンタルできる
  • 中央アジア一帯のバイクツアーを手掛けている
  • Facebookでそのツアーの様子を確認できた
から。オーストラリアやニュージーランドに比べると、「本当にこの店は大丈夫か?」という不安が大きいので、活動の実態が確認できたのが決め手になった。燃料タンクが20Lのビッグタンク仕様のものを頼んだのに実際のバイクは10L仕様のものだったり、トリップメーターが狂っていたりといった不具合はあったけど、メールのやり取りや現地での対応等は丁寧だったので、まぁこの店を選んで悪くはなかったと思う。前の記事で書いた通り、カザフスタンのアルマティでレンタル。国境越えに必要な書類も用意してもらえた。なお、SilkOffRoad Motorcycleは手付金(レンタルバイク代の10%の金額)をウエスタンユニオンで送金する必要がある(これがちょっとめんどくさい)。

SilkOffRoad Motorcycleでレンタルできる DRZ400S, DR650SE, F800GSはいずれも過去の海外ツーリングで乗った経験があるが、悪路の走破性、信頼性、軽さ、から DRZ400S を選択(去年のオーストラリア横断ツアーで乗ったのもDRZ400)。


キルギスは国土全体が天山山脈の中にあり、全体的に標高が高い。DRZ400Sは良いバイクであるが、キャブレター車なので高所での走行に不安があった。その点を SilkOffRoad Motorcycleに確認した所、

「DRZ400Sで Tosor峠( 3,893m)、Kok-airyk峠(3,931m)を走ったことがある」

ということだったのだが、実際に3,000m級の峠を走ってみたところ、激しく難儀した。

今回の私の経験では、大体標高1,400mあたりからエンジンに影響が出始めた。症状としては、
  1. アクセルを開けた時の吹けが悪くなり、エンジンが回らなくなってくる。
  2. 高度が上がるにつれ、アクセルを開けられる量がだんだん少なくなってくる(アクセルを開けると、エンジンがバタバタいってエンストしそうになる)。
  3. 最後はエンストする。
  4. エンジンを再スタートすると、またしばらく走れるようになる。
  5. 1-4 を繰り返す
といった感じ。

何度もエンジン再始動を繰り返してちょっとずつ登って行った。標高3,000m超にもなるとパワーが激減し、上りだと速度は時速30km以下に落ちる。ガレた場所では石に乗り上げるとすぐにエンストするのでバイクから降りてバイクを押して進むこともあった。ただ道が良いと 4,000mの場所でも走れた(時速15-20kmくらいで走るのがやっとだけど)。

今回のツーリングで走破した標高3,000mを越える峠は 以下の2つの峠はガレていて、登頂できなかった。
  • Töö 峠の旧道(3,280m付近で断念)
  • Tosor 峠(3,800m付近で断念)

Kara-Keche峠では標高2,800m付近でエンジンが「もうこれ以上登れない」というレベルで不調に陥って非常にあせった。それ以外の走破できた峠でも何度もエンジンが停止し、不安になることが少なくなかった。キャブ車で高所を走るときの対処方法としてエアフィルターを外す(空気がエンジンに入りやすくして、空気の薄さを補う)という奥の手があるので、Kara-Keche峠、Töö 峠旧道、Tosor 峠で試してみたが、効果があったかどうかいまいち不明(Kara-Keche峠で効果があったかな?という感じ)。なぜかエンジンが著しく不調になる標高はまちまちでだったので、単に空気の薄さだけでなく、もしかしたらスピードが落ちてエンジンがオーバーヒート気味になっていたり、ガソリンの質も問題だったのかもしれない。

今回のツーリングは1日あたり約250kmで旅程を組んだ。出発前は「これだと余裕がありすぎて時間が余りまくるかも」と危惧していたのだが、実際は、
1) 3,000m級の峠では時速30km以下に落ちる、エンストで何度も停止する、
2) キルギスの中央部は標高2,000mを越えるので、時速60~70kmくらいで走るのがやっと
だったので、時間的な余裕は全くなかった。

GPSが記録した今回のツーリングの速度と標高のグラフ(Korday~Karkara がキルギス内)。
201708キルギス速度標高場所


なお、キャブレター車ではなくインジェクション車のF800GS, 660Tenere, 690 Enduro Rであれば高所でも問題なく走れるはずなので、上記のような問題は起きない。だが、F800GS, 660Tenereは車両が重く大きい(200kgを越える)ので、Töö 峠の旧道やTosor峠といった荒れた道を走るのは著しく困難であろう。690 Enduro RはDRZ400Sとほぼ同等の重さ(140kg)で、悪路の走破性は悪くないと思われるが、シート高が910mmと高く足つきがかなり悪い。あと、燃料の給油口がシート後部にあり、後ろに積んだ荷物を降ろさないと給油できないらしい。でも乗ってみたいバイクではある。
プロフィール

vfr800hu

Author:vfr800hu
元々は'06 北海道ツーリングを現地からレポートするために始めたブログ。今は、1に景色、2にソフトクリーム、3に温泉で回ったツーリングの記録。
更新頻度が極めて低いので気長によろしくお願いします。

2011年7月29日~8月27日の約4週間、オーストラリアをツーリング(シドニー~ダーウィン、9000km)

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